運賃
貸し切りバスは、時間制運賃とキロ制運賃の2つがあり、2つの運賃を合算して合計金額を計算します。
時間制運賃 + キロ制運賃 = 貸切バス運賃
時間制運賃
※時間制運賃は、乗車時において地方運輸局長に届けているものが適用されます。
時間制運賃 = 時間制運賃単価 x 走行時間
参照:貸切バス事業について
■ 走行時間:バスが車庫を出庫した時間から、車庫に戻る帰庫するまでの時間を指します。
≒ 出庫してから、旅客を迎えに行く時間(回送時間)や、観光中の待機時間等も含まれます。
時間制運賃は、1時間毎で設定されているので、1時間に満たない時間(60分未満)が発生した場合は、 1時間単位に調整されます。調整方法は以下の通りです。
㊦ 30分未満=切り捨て(5時間10分≒5時間) ㊤30分以上=切り上げ(5時間30分≒6時間)
■ 点呼・点検時間
貸切バスの走行時間には、上記と合わせて点呼・点検時間が出庫前の1時間と帰庫後の1時間が加算されます。バスを安全に運行する為に、かかる必須の工数になります。
上記の例だと、時間制単価が5,000円の場合、5,000円 x 11時間 = 時間制運賃:55,000円になります。
注意①:上記例では走行時間が9時間ですが、出庫から~帰庫までの時間が3時間未満の場合は、走行時間を3時間とみなします。(点呼・点検は出庫前と帰庫後に発生するので合計2時間を加算します)そのため、貸し切りバスの時間制運賃は5時間が下限となります。
注意②:2日以上に跨る場合も、宿泊施設到着後と宿泊施設出発前に点呼点検が発生するので、点呼・点検時間の1時間+1時間=2時間は2日以上に跨っても発生します。(宿泊施設での点呼・点検)
注意③:バスが船舶に乗った場合は、乗船~下船までの時間を走行時間に計上します。(上限8時間)
キロ制運賃
貸切バスには時間制運賃以外にキロ制運賃が発生します。Kmあたりの単価をバスの走行距離にかけて、キロ制運賃を計算します。(回送距離も含まれます)
■ キロ制運賃は10km単位で処理します。
㊦ 10km未満=10kmに切り上げ (11km ≒ 20km)
上記例では走行距離が280kmになっています。単価200円の場合は56,000円がキロ制運賃になります。
運賃の計算例:
こちらで用いた例だと、貸し切りバスの合計料金は以下の様になります。
時間制単価が5,000円の場合、5,000円 x 11時間 = 時間制運賃:55,000円になります。
走行距離が280kmになっています。単価200円の場合は56,000円がキロ制運賃になります。
55,000円 + 56,000円 = 111,000円
料金
料金は、運賃とは別に適用します。
特殊車両料金、交換運転者配置料金、深夜早朝運行料金を適用します。
参照:貸切バスの運賃
備考:ガイド料、高速道路料、航送料、駐車料、乗務員宿泊料等の費用に関しては、契約責任者の負担責任となります。
特殊車両料金 | 特殊な設備を備えているバスについて、運賃の5割以内の割増料金を上限として適用されます。 |
交換運転者配置料金 | 長距離、長時間、深夜に運行する場合等に、安全確保の為に交換用の運転手を配置した場合に追加で適用される料金となります。料金は運賃(時間制運賃+キロ制運賃)と交換運転者配置料金の単価をベースに算出し適用されます。 |
深夜早朝運行料金 | 22:00~05:00の間の走行時間、点呼(1時間)・点検(1時間)を含む時間に関して、深夜早朝運行料金が適用されます。上記時間を含む場合は、2割を上限として割増料金が適用される事になります。 |
運賃・料金に関しての補足:
貸切りバスの運賃や料金に関しては、上限と下限が定められています。
一般貸切旅客自動車運送事業の変更命令の審査を必要としな運賃・料金に関しては以下の資料を参照下さい。
参照:貸切バスの新運賃・料金のご案内 ・ 標準的な貸切りバス事業者の運賃・料金
※ 学校等の団体に対して、運賃割引を適用する事が出来ますが、割引は運賃のみに適用され、料金に割引を適用する事は出来ません。運賃に適用する割引によって、下限額を下回る事は出来ません。
違約金
契約責任者の都合により契約を解除する場合に違約金が発生します。
※自然災害等の事由による契約解除の場合には違約金は発生しません。
配車15日前迄 | 違約金は発生しません |
配車日14日前~8日前迄 | 運賃・料金の2割 |
配車日7日前~24時間前迄 | 運賃・料金の3割 |
配車日時の24時間前以降 | 運賃・料金の5割 |
その他:減車する場合、20%以上の車両が減少した時は、減車した全台数に対して上記違約金が発生します。